名古屋ピアノ調律センターを創業して約10年が経つ1984年頃、当社で販売する初めての輸入新品ピアノとして、展示を始めたのがペトロフピアノでした。昭和の終わりから、今日に至るまで、当社ではペトロフを取り扱い続けています。
初めてペトロフの音色を聴いた時、「このピアノならいける」と思えたのが、ペトロフを展示する決め手でした。
1989年11月、ドイツのベルリンの壁が崩壊。周辺の共産主義の国々の体制が崩れて行き、チェコスロバキアもチェコ共和国とスロバキア共和国へ分離しました。ペトロフ社の体制も、長らく続いた国営体制からペトロフ一族が事業を1991年に引き継ぎ、民営化が始まります。
それまで、当社ではアップライトピアノを展示販売してきましたが、グランドピアノの展示も始めたのが、ちょうどベルリンの壁が崩壊した頃になります。
初めて仕入れたペトロフのグランドピアノは、当時の社長宮北自らがチェコに行き、ペトロフの工場で選んできた、奥行約235cmのグランドピアノ2台でした。やはり、その時の決め手も「音色」だったそうです。
その後は、アップライトピアノ、グランドピアノを展示するようになり、今日に至ります。
「日本の皆様に、ペトロフでの演奏を楽しんでもらいたい」
「当社の惚れ込んだチェコのピアノを、お客様に気に入ってもらいたい」
ペトロフ社と当社と双方の想いから、どうしたらもっと良いピアノになるだろうか、何か気になる点はないだろうかという、意見交換をやりとりする機会もありました。
ペトロフの工場見学や記念事業・祭典への参加、ペトロフ社の技術主任との意見交換、ミュージックメッセでの交流、5代目ズザナ・ペトロフォヴァー社長にご来店いただくなど、長年、ペトロフ社と友好的な関係を築き上げています。